『六人の嘘つきな大学生』あらすじ感想

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六人の嘘つきな大学生 レビューアイキャッチ

今回は「六人の嘘つきな大学生」を紹介します。

2022年本屋大賞にノミネートされたことでこの本を知りました。よくよく調べると多くの賞を受賞しており、舞台化、漫画化されています。さらには実写映画化も予定されているそうです。

たこぴい

話題作は読んでみたい。
隙間時間にAudibleで聴いてみるかな。

まずは、Audibleで聴いてみて面白ければ書籍を買ってみようと読み(聴き)始めました。

読んでいくうちに、私の想像からどんどんかけ離れていく展開に夢中になりました。確実に裏切られる!その裏切りもきちんと伏線回収されて納得の結末でした。

展開に引き込まれるこのお話を紹介していきます。

著:浅倉 秋成
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目次

作品情報

著者:浅倉秋成

出版社:KADOKAWA

発行日:2021年3月2日

受賞歴

第22回 本格ミステリ大賞 候補
第43回 吉川英治文学新人賞 候補
2022年 本屋大賞 ノミネート
ブランチBOOK大賞2021 大賞
第5回 未来屋小説大賞 第2位
ミステリが読みたい!2022年版 国内篇 第8位
週間文春ミステリーベスト10 国内部門 第6位
このミステリーがすごい!大賞 2022年版 国内編 第8位
2022本格ミステリ・ベスト10 国内ランキング 第4位

コミカライズ化されていて、「ヤングエース」(KADOKAWA)7月号より連載。

webエース
六人の嘘つきな大学生【プラス1】 - 浅倉秋成 / 大沢形画 / 杉基イクラ | ヤングエース 六人の嘘つきな大学生【プラス1】の作品情報。原作・浅倉秋成 漫画・大沢形画 キャラクター原案・杉基イクラ。超人気IT企業の内定を巡る密室サスペンス! ベストセラー青春...

舞台化、映画化が決定しています。

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著:浅倉 秋成
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著者 浅倉秋成について

浅倉秋成(あさくら あきなり)

1989年生まれ。第13回講談社BOX新人賞Powerwo『ノワール・レヴナント』で受賞しデビュー。2019年に刊行した『教室が、ひとりになるまで』で第20回本格ミステリ大賞と第73回日本推理小説作家協会賞長編および連作短編集部門にWノミネート。その他の著書に『フラッガーの方程式』『失恋の準備をお願いします』『九度目の十八歳を迎えた君と』など。「浅倉冬至」名義でも活動を行っていた。現在「ジャンプSQ.」にて、原作をつとめる「ショーハショーテン!」(漫画:小畑健)を連載中。                                カドブン、Wikipedia参照

「伏線の狙撃手」との異名を持ち、伏線を至るところに散りばめた本格ミステリを得意とする作家である。                            

登場人物

【最終選考に残った六人の大学生】

波多野祥吾(はたの しょうご)

立教大学経済学部 散歩サークル 嶌に好意を抱いている この本の前半の語り手

嶌衣織(しま いおり)

早稲田大学文学部社会学科  2次面接で波多野と一緒だった 後半の主人公

久賀蒼汰(くが そうた)

慶應大学総合政策学部 口癖は「フェア」リーダーシップがある 一緒にスピラを受けた友達は2次面接で落ちた

袴田亮(はかまだ りょう)

明治大学国際日本学部 高校時代は野球部キャプテンの体育会系

矢代つばさ(やしろ つばさ)

お茶の水女子大学文教育学部 ファミレスでバイトしている 美人で、人脈が豊富

森久保公彦(もりくぼ きみひこ)

一橋大学社会学部 口数が少ない 野心家

【スピラリンクス】

鴻上達章(こうがみ たつあき)

スピラリンクス人事部長

鈴江真希(すずえ まき)

スピラリンクス社員

【その他】

波多野芳恵

波多野祥吾の妹

相良ハルキ

人気歌手

あらすじ

成長著しいIT企業「スピラリンクス」が初めて行う新卒採用。最終選考に残った六人の就活生に与えられた課題は、一カ月後までにチームを作り上げ、ディスカッションをするというものだった。全員で内定を得るため、波多野祥吾は五人の学生と交流を深めていくが、本番直前に課題の変更が通達される。それは、「六人の中から一人の内定者を決める」こと。仲間だったはずの六人は、ひとつの席を奪い合うライバルになった。内定を賭けた議論が進む中、六通の封筒が発見される。個人名が書かれた封筒を空けると「●●は人殺し」だという告発文が入っていた。彼ら六人の嘘と罪とは。そして「犯人」の目的とは――。

KADOKAWAより引用

物語は2部構成になっており、
前半は2010年就職活動の最終面接で、主人公は波多野祥吾。

後半は2019年波多野の妹が当時のことを調べることによって当時を振り返る設定で、
嶌伊織が主人公となっています。

まずは前半。
スピラリンクスという会社の最終面接まで残った六人の大学生のお話です。

主人公は波多野祥吾。

人事担当より
「最終選考はグループディスカッションを行い、結果次第では全員合格」
という話を受け、全員で合格するために仲を深めていく6人でした。

しかし、最終面接の直前に
「6人のいうち1名だけが合格となる。6人で相談して1名を選出する」
と方針が変更されます。

とうとう迎えたグループディスカッション当日。

六人のなかには不穏な空気が流れています。

そんな中、グループディスカッションが行われる会議室の隅に封筒が発見されます。

その封筒の中には、「〇〇は人殺し」という告発文のほかに、六人の名前の書かれた封筒が入っていました。

その封筒にはそれぞれの秘密を晒す写真が入っています。

これにより、6人それぞれの別の顔が明らかになっていきます。

グループディスカッションでは、30分ごとに投票し、最終的にはその合計投票数で合格者を決定することに決めました。

告発が明らかになるにつれて、形勢は変化していきます。

最終的に合格したのは嶌でした。

そして、「犯人」は波多野でした。

9年後、波多野の妹は、波多野の部屋から彼のノートを見つけます。
それを嶌に伝えます。

嶌はかつての6人を訪ねてまわります。
その過程で真実が明らかとなっていきます。

「犯人」は波多野ではなく、別人であるということが…

感想

会議室イメージ画像

この作品は就活を舞台にした作品でした。私はこのような就活をしてないので、こんな風に就活が行われるのかを知り、かなり驚かされました。

1ヶ月という時間をかけて、六人がお互いの長所短所を知り「みんなで合格しよう」と団結した所で、自分たちで「誰が一番内定者にふさわしい人物か」を選ばなくてはいけなくなります。なかなか酷な課題ですよね。議論していると、それぞれの告発が書かれた封筒が発見されます。お互いの長所から一人を選ぼうとしている所に、驚くような「裏の顔」を知り、選考が覆されることとなります。

自分を選んでもらうために、自分を良く見せようと話を盛ったり多少の嘘はついてしまいますよね。告発によって理解していると思っていた人となりが覆され、嘘つきな大学生に騙された!とまず思わされます。

前半の語り手である波多野が「告発者」が誰なのかに気づき、自分が告発の犯人であると嘘をつくことでこの選考が終了します。私はこの時点での犯人にもすごく驚き落胆しました。

そして7年後、嶌が語り手として後半がはじまります。

嶌が当時の関係者にインタビューをしていきます。真犯人探しのためにです。っえ⁉あの時のあの人が真犯人じゃないの?大混乱です。
嶌のインタビューでそれぞれがあの時知った以上に最低な人間だったと思わされます。

真犯人は誰なのか
波多野はなぜあの時、自分が犯人だと嘘をついたのか

この先の展開で明らかになります。

また、想像を裏切られた~!!

みんなの感想 Twitter

https://kadobun.jp/feature/readings/2ac5nqo72y1w.html

まとめ 伏線と見極め

二転三転する展開にハラハラドキドキの「伏線の狙撃手」といわれる浅倉秋成氏の作品でした。流石の伏線回収っぷりが素晴らしかったです。

犯人捜しに関心はいきがちですが、我々が見ている月のように、見えている姿はその人の一面でしかないのだから、就活でその人を見極めるのは至極難しい事であるという事を伝えたかったんではないかなと考察しました。

ぜひ読んでみて下さい。

著:浅倉 秋成
¥1,760 (2024/04/22 14:02時点 | Amazon調べ)

聞き放題に含まれていたので今回わたしはAudibleで聴きましたよ。
Audibleの解説しています。こちらの記事も読んでみてください。

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