『はじめての』YOASOBIと直木賞作家コラボ小説紹介します

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みなさん、知っていましたか?
私は、知らなかった。
YOASOBIの楽曲には必ず原作の物語があるということを!

そして、直木賞作家4名(島本理生・辻村深月・宮部みゆき・森絵都)の小説と
YOASOBIがコラボレーションしているのです。
4名の短編小説をまとめたのが今回紹介する『はじめての』です。

著:島本理生, 著:辻村深月, 著:宮部みゆき, 著:森絵都
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この日本を代表する4名の小説家、大好きです。
そして、YOASOBI大好きです。

YOASOBIの楽曲を聴いた事があったのですが、この小説が原作であるとは知らず、
知ってから聞く楽曲が違って感じるので不思議なものです。

楽曲はAmazonMusicで聴いてみてください。

たこぴい

今なら3か月無料で聴くことができるのでおススメですよ

「日本エンターテインメントの最前線&最高峰」と銘打たれたアンソロジー集。
4人の直木賞受賞作家がそれぞれ、「はじめて〇〇をした時に読む物語」をテーマにしています。

目次

書籍情報

著者:島本理生、辻村深月、宮部みゆき、森絵都

出版社:水鈴社

出版日:2022年2月15日

著:島本理生, 著:辻村深月, 著:宮部みゆき, 著:森絵都
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YOASOBIってどんなユニット?

YOASOBIは、作曲家・プロデューサーのAyaseと
ボーカリストのikuraによるふたり組ユニットです。


AyaseはVOCALOIDを使用した楽曲プロデューサー、通称ボカロPとして2018年から活動。
ikuraは、もともと幾田りら名義でシンガーソングライターとして活動し、
スキマスイッチの『全力少年』でテレビCMで放映されていました。

2019年、ソニー・ミュージックが運営する小説やイラストの投稿サイト「monogatary.com」のなかで小説を音楽にするというプロジェクトがスタートし、
そのプロデューサーとして声がかかったのがAyaseでした。
AyaseはInstagramを通じて歌声に惹かれてikuraをボーカリストに選んだそうです。
そこで誕生したのが「YOASOBI」。
YOASOBIは「monogatary.com」に限らず様々な小説、
タイアップで新たに書き下ろされた小説などから楽曲を発表しています。

そもそも、小説を音楽にするというコンセプトで生まれたユニットなので、
必ず原作小説がある!のは当たり前の事でした。

たこぴい

私が知らなかっただけでした笑

あらすじと音楽

「はじめて」は、いつも痛くて、少し優しい。
日本エンターテインメントの最前線&最高峰!

日本を代表する4人の直木賞作家と、“小説を音楽にするユニット”YOASOBIが奇跡のコラボレーション!

小説のテーマは、「はじめて〇〇したときに読む物語」。
これらの小説を原作としたYOASOBIの楽曲が、2022年中に順次配信リリースされます。

「『私だけの所有者』ーーはじめて人を好きになったときに読む物語」(島本理生)
「『ユーレイ』ーーはじめて家出したときに読む物語」(辻村深月)
「『色違いのトランプ』ーーはじめて容疑者になったときに読む物語」(宮部みゆき)
「『ヒカリノタネ』ーーはじめて告白したときに読む物語」(森絵都)

※文字をやや大きくし、漢字にはルビを多めにふっています。
それぞれの作家のファンはもちろん、全ての世代の方々に楽しんで頂ける、「はじめての」読書にもお勧めしたい小説集になりました。

Amazonより引用

島本理生『私だけの所有者』YOASOBI『ミスター』

「はじめて人を好きになったときに読む物語」

恋よりも強い絆で結ばれた「私だけの所有者」にこの短編で出会ってください

島本理生

主人公はアンドロイドの僕。
14歳くらいの知能と感情、言語能力を持ち、
Mr.ナルセに所有されています。

「先生」との手紙のやりとりをしながら、Mr.ナルセとの生活を回想するお話です。

Mr.ナルセは優秀な研究者で、両親と妻を失い一人で生活していました。
「所有者の命令に従い、物理的な役目をはたす」というアンドロイドの使命のもと、
僕はMr.ナルセの雑用を手伝っていました。
時々Mr.ナルセが怒りだすことがあり僕は理解できませんでした。
Mr.ナルセはよく「知ることは、よけいな感情を負うことだ」と口にしますが、
「感情」自体が理解できません。
Mr.ナルセを理解しようと図書館の本を読み漁り勉強していました。

あるとき、Mr.ナルセの弟が彼のアンドロイドのルイーズを連れてやってきます。
ルイーズの「自分の使命は人間の孤独に寄り添うこと」という考えに動揺します。

僕はMr.ナルセと首都へ旅行へ行きます。
そこで紛争に巻き込まれ、爆風に吹き飛ばされたMr.ナルセと僕は、
今は使われていない地下鉄のホームに閉じ込められてしまいます。

体の損傷が酷く死を覚悟したMr.ナルセは僕に
一人で出口まで歩け、助けを呼んで来いと命令します。

Mr.ナルセは
「おまえで良かった。先に死ねるのが自分だと分かっている事はなんて幸せなことだ」
そういって優しい笑顔を僕に向けます。
ルイーズの言葉を思い出します。
「一人で生まれて一人で死ぬことが人間は何よりも怖い」
僕は彼から人間として大事にされていたことに気づきます。
しかし、僕は一人になることが怖かった。
僕ははじめてMr.ナルセを心から求め人間としての感情にふれ、主張しますが、
一方で所有者からの命令を遂行することで安心するのでした。

「先生」とは誰か、なぜMr.ナルセは国に干渉されていたのか・・・

辻村深月『ユーレイ』YOASOBI『海のまにまに』

「はじめて家出したときに読む物語」

人は誰でも、その出会いの前と後で人生が変わってしまうような一生モノの出会いの経験があると思います。〈途中省略〉 この小説もまた、読む前と読んだ後で誰かの何かが変わると信じて、送り出します。

辻村深月

主人公は中学生の海未(私)。
いじめが原因で自殺を決意し家出をする。
海に入って死のうと真夜中の海へ行きます。
そこで、女の子(のどか)に出会います。
「ねぇ、ひとり?」
彼女はノースリーブのワンピースに裸足といういで立ち。
「ひょっとしてユーレイ?」と海未は疑います。

海未はのどかの持ってきた古い花火をします。
しけった花火はなかなか火が付かず、
火を付けながらも、のどかは海未の自殺を止めようとします。
「やめなよ。少なくとも、今日は。
今日を越えたら、何か変わるかもよ」
のどかは真剣な眼差しで海未をみつめます。
ちゃんと自分を見ていると実感させられるように。
そうしているうちに、花火に火が付きます。
シューっという音ともに、暗闇に眩い光が現れます。

花火の光を見ているうちに、いろいろなことが回想され、
「私は死にたくない」と思い直すようになるのでした。

いつの間にか寝たてしまった2人。
海未が目を覚ますと、「ユーレイ」だと思っていたのどかが存在しています。
寝相悪く、人間らしい姿に海未は「ユーレイ」じゃない!と驚きます。
のどかが「ユーレイ」じゃなくてよかった。

そして、のどかは「昨日、本当にひとりだった?」と海未に問うのです。
のどかには海未がもうひとり女の子と一緒にいる姿をみたそうだ・・・

宮部みゆき『色違いのトランプ』YOASOBI『セブンティーン』

「はじめて容疑者になったときに読む物語」

今回はまず物語が先にあり、そこから音楽が誕生するという企画で、私にはまったく新しい経験に、胸が高鳴っています。

宮部みゆき

量子加速器の爆発で、パラレルワールドが出現した世界。
第1鏡界と第2鏡界はコピーしたように存在しています。
しかし、鏡で映したようにその世界は真反対の世界でした。


主人公は第1鏡界に住む平凡な宗一。
宗一には妻の瞳子、高校生の娘の夏帆の家族がいます。
夏帆は、平凡な宗一と瞳子が平和ボケしている、と嫌悪感を表していました。
思春期の不安定な時期であろうと、
2人は夏帆に寄り添おうとしてきましたが、
次第に疲弊した宗一は夏帆を避けるようになっていました。

ある日、娘の夏帆は「人定管理局」という所に保護されてしまいます。
その理由というのが、第2境界の夏帆がテロ活動をしたため、
第2境界の夏帆が第1境界に逃げ込んだ際に身柄を確保するためだそう。
そして、この夏帆が第1境界の夏帆であるかどうかの検査「人定」が行われているらしい。

第2境界では「軍国主義」政治が行われていて、日々争いが絶えない世界でした。
第1境界の宗一は平凡な人格に対して、
第2境界の宗一は反政府組織のリーダー的存在であり、
強い正義感と行動力を持ち、周囲からは「ファーザー」と呼ばれていました。

第1境界の宗一は夏帆を取り戻すべく第2境界へいきます。
そこで第1境界の夏帆から真実を知らされる事となります。

森絵都『ヒカリノタネ』YOASOBI『好きだ』

「はじめて告白したときに読む物語」

私もはじめての設定にトライしてみました。時空を超える片思いーこの物語が、読者の皆さんの過去に灯る大事な瞬間とつながってくれますように。

森絵都

主人公は高校生の由舞。
彼女には小学生の時から好きな男の子がいます。
相手は幼馴染の権太。
もうすでに3回も告白していて、どちらも惨敗でした。
しかし、どうしてももう一度告白したい由舞ですが、
4度目の告白にインパクトがなく、今回も惨敗であると予想し悩む由舞。
そこに親友のヒグチがある提案をします。

それは「タイムトラベル
過去に戻って今までの告白をなかった事にすることです。

タイムトラベルの手助けをしてくれる守谷蒔枝にアポをとり、会いにいきます。
トラベルの料金は学割が効いて1,200円。
蒔枝と手を繋ぎ、ベットに寝転んで、戻りたい過去を思うだけ。
自分自身の記憶の中に潜り込むのです。

そして、自分の過去3回の告白を阻止することに成功します。

しかし、何故か涙が止まらなくなります。
今までの記憶を失う事、
未来が変わる事への不安がせまってきたからです。

今現在の自分があるのは全ては失恋の経験があったから。
権太のおかげで自分がある。
権太が「光の種」だったと気づきます。

しかし、由舞世界は全く変わっていませんでした。
実は、告白は阻止できていなかったのです。

Twitterでの声

小説を読んでYOASOBIがさらに好きになった

『私だけの所有者』ーーはじめて人を好きになったときに読む物語」(島本理生)
『ユーレイ』ーーはじめて家出したときに読む物語」(辻村深月)
『色違いのトランプ』ーーはじめて容疑者になったときに読む物語」(宮部みゆき)
『ヒカリノタネ』ーーはじめて告白したときに読む物語」(森絵都)

誰しもはじめての時を幾度となく経験していると思います。
ドキドキと緊張感を持ったはじめて。
気づいて振り返ったったらはじめてだったはじめて。

このお話はファンタジー要素がふんだんで、
実際には経験できないはじめてではありますが、
どれも「愛」と「出会い」を大切にする気持ちは共通なんだなと思いました。

小説を読んでからMVを見ると、歌詞やアニメーションがより理解できて楽しめると思いますよ。
是非読んでみてください。

著:島本理生, 著:辻村深月, 著:宮部みゆき, 著:森絵都
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