小説「お気の毒さま、今日から君は俺の妻」あらすじ紹介します

今回はあさぎ千夜春著「お気の毒さま、今日から君は俺の妻」を紹介します。

「お気の毒さま」だなんて普通の結婚ではないと明らかですよね。
天涯孤独の主人公が、育ての親を助けるために契約結婚をするお話です。
契約結婚のはずなのに、旦那さんに溺愛されます。
旦那さん側にも主人公と結婚したかった理由があったのです。

あらすじを紹介していきます。

この小説はAmazon　kindleUnlimitedで読み放題対象です。

書籍情報

著者：あさぎ千夜春

出版社：スターツ出版

出版日：2018年4月10日

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登場人物

栫 澄花（かこい すみか）
タカミネコミュニケーションズの総務部勤務。
物静かな性格。美しい女性。25歳。
黒い服しか着ず、笑うことがなかったため、タカミネコミュニケーションズの魔女と呼ばれていました。

葛城 龍一郎
KATSURAGIの副社長。
病気で亡くなったハルの葬儀で涙する澄花に一目惚れをし、7年間澄花を想い続けてきました。

浜田珠美
澄花の会社の後輩で、唯一の友人。
双子の兄がいる。元気いっぱいで、天真爛漫な性格。

杉江莞爾
龍一郎の親戚。
KATURAGIの営業部に勤務。
クマのように大きい男性。

天宮翔平
タカミネコミュニケーションズの副社長。
長身で甘い顔立ちの王子様みたいな男性。気さくな性格。

高嶺正智
タカミネコミュニケーションズの社長で、 IT界の帝王。愛妻家。

不二基
化粧品会社の美貌の御曹司。

丸山 春樹（ハル）
澄花の親と、ハルの親が友人だったことから、澄花の両親が事故で亡くなったあと、澄花の面倒を丸山家で見ていました。
澄花の元恋人ですが、高校卒業後、病気によって他界します。
その穏やかで明るい性格。

あらすじ

天涯孤独の澄花は恩人を守るため、偶然出会った大企業の御曹司・葛城に買われ、愛のない契約結婚をする。容姿端麗だけど冷酷で心の読めない葛城と儀礼的に結ばれた澄花だったが、なぜか彼は新婚初夜から豹変！「君は俺を愛さなくていい、愛するのは俺だけでいい」と一途な愛を囁いて、澄花を宝物のようにひたすら溺愛するように。この結婚には、実は澄花の知らない重大な秘密があって…!?

Amazonより引用

澄花と龍一郎の出会い

主人公の澄花は幼いころに交通事故で両親を亡くします。
ショックのあまり事故の事や両親の事を忘れてしまいます。
両親の友人である丸山夫妻に我が子のように可愛がられ丸山家で育ちます。
そして丸山家の長男のハルに恋をします。

念願かなってハルと交際を始めますが、ハルは病気で亡くなってしまいます。
ハルを悼む気持ちから喪服のような黒い服を着て、ただ生きるだけの生活を送るようになりました。
それによって会社では、タカミネコミュニケーションズの魔女と呼ばれていました。

会社の後輩珠美に連れられて参加した取引先のパーティーで、葛城 龍一郎に出会います。
パーティ会場で前を見ない莞爾とぶつかり澄花のドレスがビールで濡れてしまいます。
それを見た龍一郎は澄花をお姫様抱っこで自分の部屋へと連れていきます。
初めて会ったはずの澄花をまるで知っているかのような素振りをみせる龍一郎。

契約結婚　私をいくらで買ってくれますか

育ての親である丸山の経営す町工場の経営が危ない状態であるとと澄花は知ります。
その帰り道、澄花は横断歩道の真ん中で転んでしまいます。
そこへ車が近づいてきます！

その車に乗っていたのは龍一郎で、一方的に澄花を車の乗せ走り出します。
その車の中で、澄花の笑顔を見た龍一郎はもっと澄花の笑顔が見たいと思い、
どうしたら君は喜ぶのか、
君の望みは何か、
と問い、自分の望みは「君が欲しい」と言います。

自分には望まれるほどの価値があるとは思わないが、
この男が望んでくれるのならその気持ちを利用して丸山夫妻の窮地を救いたいと思ったのでした。

「だったら、私をいくらで買ってくれますか？」

「君を言い値で買おう」
そう言った龍一郎はすべての事情を知ったよような口ぶりでした。

「君は、私を愛する必要などない。ただ結婚さえしてくれたらいい」
そういって二人の契約結婚が約束されました。

溺愛の新婚生活

契約結婚を約束してから1ヶ月後には親戚を招待した結婚式を挙げました。
「君を決して傷つけたりはしない」と言う龍一郎に、
何が好きで何が嫌いだとか、龍一郎自身の事を知りたいと言うと、
龍一郎は澄花を抱きしめキスをします。
「君は俺を煽る天才だな」と。

「私の姫君」「俺は君に使える騎士」「美しい」「なにからなにまで完璧だ」
「怒る君もかわいい」　「君は天使なんじゃないか」「愛している」

澄花を褒め、溺愛する龍一郎ですが未だに私を愛する必要などないと距離を置いています。
澄花もまだ心の中にハルの存在があり、
そのことを話せずないとこに後ろめたさを感じて、
それ以上龍一郎に深入りする事もできませんでした。

龍一郎の秘密

龍一郎はハルの高校の同級生でした。
ハルは快活で懐の深い男で、自分の事を良く話す男でした。
それほど親しい間ではなかったので、高校卒業後は年賀状をやり取りするくらいでした。
27歳の時、彼の訃報を聞き葬儀にかけつけます。
そこで、一人の少女を見かけます。

彼女は凛とした美しい女性でしたが、声をかけるのも憚られる空気をまとっていました。
近寄りがたさを感じたが、それは彼女が泣くのを我慢しているからでした。
人目のつかない場所で子どもの様に泣く彼女の姿に龍一郎は美しさを感じ、
一目ぼれしていたのです。

それから7年、
澄花のことを思い続けより特別な存在になっていた時に再会を果たします。

すぐに興信所に彼女の事を調べさせ、澄花が黒い服を着続ける理由や
丸山夫妻の会社の状況も知ることになります。

どうせ、澄花はハルを愛し続けているのだから、
自分はお金で彼女を側に置けばいい。
愛されることを望まなくても、ただ澄花を愛するだけで幸せになれると。

ハルの葬儀という場で澄花に恋心を抱いた不謹慎さもあって
龍一郎はそのことを打明けることができないのでした。

まとめ　不器用なふたり

お互いに隠し事をしながら夫婦仲を深めていく二人です。
素直に、出会いから好きになった理由を告げてたらもっと早く思い合うことができたでしょうに。

龍一郎のストレートな愛情表現に自己肯定感の低かった澄花の心がほぐれていきます。
龍一郎の愛に澄花も同じように愛したいと思うようになります。
だからこそ、龍一郎には自分を大事に、澄花に愛されたいと素直に求めて欲しいと思うのです。

本音を告げあってから、やっと心が通じあう二人ですが、まだまだ苦難がつづきます。

もっと深い龍一郎の心の闇が露呈しますよ。

コミカライズ化

この小説はコミカライズ化されています。
本文は小説と同じなんですけど、
小説のその後のお話もあります。

龍一郎の出生の秘密も。

LINEマンガでも途中までは無料で読めますよ～

スピンオフ

『初めましてこんにちは、離婚してください』澄花の勤めるタカミネコミュニケーションズの社長の高嶺が登場します。
番外編に出てくる不二基は『逆境シンデレラ』に登場します。

あさぎ千夜春先生の作品をもっと読みたくなりますね。

こちら「お前は俺のモノだろ？～俺様社長の独占愛～」も読んでみてください。

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